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2011年03月07日

“ふじのくに”づくり宣言

“ふじのくに”づくり宣言

 “ふじのくに”の柱は富士山である。我々は“ふじのくに”づくりへの決意を以下のように表明する。
それらはいずれも富士山から導き出されたものである。

 一、富士山の「富」は物の豊かさを、「士」は有徳の人物を意味し、その字義を踏まえて、我々は、物心ともに
   豊かな「富士の民」ないし「士民」として、「富国有徳」をもって“ふじのくに”づくりの理念とする。

 一、富士山は、地球46億年の造山活動の傑作であり、比類のない自然景観を持つ。
   その景観から導き出される価値は「美」であり、生活環境においても
   自然環境においても美しさを重んじる「美の文化・文明」をつくりあげる。

 一、富士山はだれが、いつ、どこから仰いでも最高峰である。
   だれにとっても、それは理想や目標のシンボルになり得る。一人ひとりに
   「それぞれの富士(理想・目標)」がある。そのどれをも許容する富士の姿は
   まことに「多様性の和」である。我々は「和」を貴び、「和の文化・文明」を築く。

 一、富士山は活火山であり、人間にそれを制御する力はない。
   我々は、自然に対して畏敬の念を育み、謙虚な態度を失わない。
   同時に、危機管理を最優先し、防災の先進地となる。

 一、富士山は春夏秋冬で表情を変える。
   我々は大地の表情に合わせて季節感をとりもどし、大地の恵みを大切にする。

 一、「ふじ」は「富士」のほか「不二」「不死」とも表記される。
   不二は「オンリーワン」、不死は「不老長寿」と読み替えられる。生きとし生けるもの、
   どれ一つとして同じものはない。我々は、人間のみならず、全ての存在を
   かけがえのないものとして大切にし、命を寿(ことほ)ぎ、寿命を全うできるように、心を砕く。

 最後に、富士山は、もとより“ふじのくに”の士民だけの財産ではない。日本が先人から引き継いできたものであり、人類社会の共有財産でもある。我々は、“ふじのくに”づくりに向けた決意のもとに、物心ともに豊かな富国有徳の社会を目指し、「和」を貴んで世界の平和づくりに参加し、「美」を重んじて地球環境の美化に貢献することを誓う。
 白雪を冠した霊峰を仰ぎ見ることのできる今日の佳(よ)き日、富士山のごとき日本一高い志をもって、「住んでよし 訪れてよし」「生んでよし 育ててよし」「学んでよし 働いてよし」の理想郷を目指し、ここに“ふじのくに”づくりのスタートを宣言する。

  平成23年2月23日
                                       ふじのくに士民代表 静岡県知事 川勝平太


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