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2009年07月21日

川勝知事所信表明 ①

川勝知事所信表明 ① 
(静岡新聞7月21日夕刊より)
川勝平太知事が21日のの県議会6月定例会で行った所信表明は次の通り。

 私は、静岡県の持つすばらしい潜在力を確信しており、静岡県各地の持つ「場の力」を引き出すために、現場に赴き、現場から学び、現場に即した政策を立てる「現場主義」を自らの基本姿勢にいたします。
 そして、地域のごとは地域で決める「地域自立」を目標に掲げます。地域自立の基礎は一身の独立であります。1人1人が思いやりとボランティア精神を涵養(かんよう)してくださるようにお願い申し上げます。
 私は自らに、①弱い者いじめをしない②助力を惜しまない③見返りを求めない-を常に言い聞かせております。そして、どこでも・いつでも・いつまでも学ぶ姿勢を失わない「常在道場」をモットーに、「住んでよし、働いてよし、訪れてよし」の「日本の理想郷」を静岡県の県民の皆さまとともにつくってまいりたいと強く念願しております。
主役はオ-ル県民であります。県民の皆さま、そして県議会議員の皆さまにおかれましても、格別のご理解とご協力を、まず冒頭で申し上げる次第でございます。
 さて、静岡県は日本の縮図であります。静岡県は日本の真ん中に位置しており、世界の中の日本の美し顔でありすばらしい代表であります。私どもの課題は、東西の文明を調和させ、地球環境づくりのモデルになることです。静岡県の課題はまさに「日本の理想」の実現であります。
そのために、私は県政の先頭に立って、「教育改革」「食と農の改革」「行政改革」の三つの改革に取り組んでまいります。
 第1の改革は「教育改革」であります。
 地域における最高の宝は人であります。心身の調和した「徳のある人」を育てるために、文武両道は言うに及ばず、文武芸三道の鼎立(ていりつ)を目指します。すなわち学問・スポ-ツ・芸術、いずれの分野においても、優れた人材を県内各地から輩出することが理想であります。
 そのために、「一に勉強、二に勉強、三に勉強」の運動を静岡から起こしてまいります。一の勉強は「学校」における学びです。二の勉強は「現場」での学びです。三の勉強は魂をゆさぶる芸術に触れて、より良い「生き方」を学ぶことであります。この運動を通じて、静岡の宝である子どもたちが「徳のある人」として立派に育っていくように、退職した教員を広く活用することによる35人学級編成の拡大を図ります。また、スポ-ツ界や文化・芸術界で活躍された方々をも、クラブ活動などで活躍していただけるように、学校と連携した仕組みづくりを考えてまいります。
 特に感性を豊かにする芸術を奨励するために、県立美術館においては、試行的にこの夏休み期間中、すべての学生の入館料を無料とするほか、低学年の小学生については、同伴する保護者も無料といたします。さらに、この秋の国民文化祭を契機に、浜松の音楽、静岡の舞台芸術、伊豆の文学のほか、個性豊かで多様な県内各地の文化の掘り起こしに努め、21世紀の東海道を魅力的な文化の花咲く「芸術街道」としての新しいアイデンティティ-を確立し、静岡県全体が内外から憧(あこが)れられる地域になること、すなわち静岡の文化力を高めるように努めてまいります。また、県民の皆さまから広く文化・芸術に対する御志を募るために、その募金のキャッチフレ-ズの募集と、デザイン性のある寄付金箱の設置を考えております。
 静岡県に対する内外の人々の憧れの最高の対象は、日本一の富士山であります。富士山の「世界文化遺産」への登録を推進するとともに、日本の自然観、すなわち自然を信仰と芸術の対象としてきた伝統を重んじ、自然への畏敬(いけい)の念をはぐくむ教育を進め、さらに、「災害は忘れたころにやってくる」という日本人の防災観を徹底し、防災教育にも努めてまいります。
また、教員の国際化を進めるために、青年海外協力隊への参加を奨励し、多文化共生のための研究・教育・実践に努めてまいります。それとともに、「(仮称)JICAグロ-バル大学院」の設立を目指し、世界初の「MEA(Master of Enveironment Administration)環境経営学修士号」を静岡から発信することも視野に入れ、文部科学省・外務省に働き掛けてまいります。


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